~通学服の着脱~
中学部には、通学服があります。
将来の身辺自立を見据え、ボタンをかける、ホックをとめる、ハンガーにかけるなどの動作に慣れておくために設定しています。
いわゆる「制服」のようなものですが、通学のために着用する専用の服なので、「通学服」という呼び方をしています。学校指定の標準服(ブレザー、スラックス、スカート)もありますが、類似しているものでも構いません。
朝は通学服で登校し、いったん体育着に着替えて活動しますが、帰りの前にはもう一度通学服に着替えて下校します。
中学部では、作業学習が始まります。
作業学習は、その作業ができるようになることだけが目標ではなく、作業学習を通して「働く姿勢や態度を身につける」ことが第一目標です。
火曜日金曜日の午前中(10:15~11:45)に実施しています。
作業班は、5班あります。紙工班、手芸班、木工班、エコ・園芸班、工芸班の5つです。
1年次に2つの作業種を経験し、2・3年生では同じ作業種に属して、製品作りの中核となって頑張ります。
~紙工班~
紙工班では、牛乳パックを原料に、ラミネートはがしやミキサー撹拌などの工程を経て紙をすき、カレンダー・コースター・しおりなどを作っています。
きりのこまつりの販売では、特にカレンダーが大人気製品です。
~手芸班~
手芸班では、毛糸でハンディモップやオーナメント、ビーズと羊毛フェルトでストラップや髪どめ、ガーデンピック、人形を作っています。きりのこまつりでは、カラフルなストラップ、シックな髪どめや羊毛フェルトの髪どめが人気です。
~木工班~
木工班では、木材を原料に、切ったり穴をあけたり、ヤスリ磨きやオイル塗りの工程を経て、鍋敷き・コースター・スマホ置き・車のおもちゃなどを作っています。
きりのこまつりでは、小学部の児童を中心に車のおもちゃが大人気です。
~エコ・園芸班~
エコ・園芸班では、エコ作業と園芸作業の2つを行っています。エコ作業は、アルミ缶を集めて、洗ってつぶし、業者に引き取ってもらいます。園芸では、花の種から苗を栽培したり、咲いた花をドライフラワーにして、ハーバリウムやUVレジンのアクセサリーなどを作っています。
ハーバリウムは幻想的な仕上がりで、大人に人気です。
~工芸班~
工芸班では、作業学習のなかでも「基礎的内容(紙すき前のちぎり作業、シュレッダー作業、ビーズの仕分けなど)」に絞った内容を行います。また、自立活動的な内容をそれぞれの生徒の実態にあわせて取り組みます。
総合的な学習の時間 ~太鼓~
・中学部では、総合的な学習の時間として、太鼓や、高齢者施設との交流、中学校との交流などを行っています。
・太鼓は1年生グループと2・3年生グループに分かれ、1年生は基礎練習を、2・3年生は「いなほ太鼓」という演目の練習を行います。合同音楽会には、例年2・3年生が出演します。
~1年生~
基礎練習を積み、きりのこまつりでは、基本打ち、リズム太鼓などを発表します。
~2・3年生~
締太鼓、宮太鼓、桶胴太鼓、竹(鈴)などのパートに分かれて「いなほ太鼓」の練習をします。
きりのこまつりや伊勢崎市の合同音楽会などで発表します。
小学部での学習を受けて、言葉や数等に関する学習を行います。算数は数学と呼称が変わります。学級内でグループに分かれて指導にあたります。
中学部になると、体育は保健体育に、図工は美術に教科名も変わります。
理科、社会に関しては、単独の教科としての指導は行っていません。
1年生・2年生は、6月に「作業週間」を実施します。
普段の作業学習の班に分かれて、いつもは午前中のみの作業ですが、この1週間は午後も作業に取り組みます。
2月には「校内実習」を実施します。
学校を工場のように見立てて、作業学習とは違う内容となります。ホッチキス針の箱詰め、ボールペンの組み立て、タオルたたみ、ペットボトルのラベルはがしなどに取り組みます。
3年生は、6月に「現場実習」を実施します。
障害福祉サービス事業所にご協力いただき、実際の現場での作業や活動に参加します。
学校とは異なる環境で、緊張や不安もありますが、コミュニケーションを取りながら、現場での生活を経験することは将来の生活をシミュレーションできるとても良い機会となります。